管理者

 去年デジカメを購入して以来、どこへでもデジカメを持ち歩くようにしている。
特に用事はないのだが、持ち歩かなければ絶対に使うことはないので、せめて持ち歩いている。
少しずつだが使い方を覚え、少しずつ意識的に写真を撮るようになってきた。
結婚してから、遠く離れて住む夫の両親と少しでもコミュニケーションを図るためホームページを立ち上げた。
サイクリングの時などに撮った日々のちょっとした写真を載せたものだ。
ホームページを更新するためにあまりゆっくり時間が取れない私は、
手間を省くためにその大部分を写真で埋め尽くし、文章は各写真に対してほんの数行コメントを入れるだけにした。
時には期せずして顔写真も載せるため、きちんとIDとパスワードを設定して
URLとID及びパスワードを双方の両親に知らせた。
夫の両親の反響が特に大きく、あれも載せてはどうかこれも載せてはどうかと提案してくれる。
元々文章を書くのもパソコンを触るのも好きな私は、調子に乗ってどうでもいい写真を撮っては更新している。
大前提は「シンプル」であること。
我々の親はいわばパソコンに疎い老齢者の部類に入るので、見やすく扱いやすいホームページであらねばならない。
最初はその大前提を非常に意識してホームページ作りに励み、更新に励んでいた。

 私の悪い癖のうちの一つに、のめり込みすぎること・凝ること、を挙げることができる。
親達から励ましや注意や褒め言葉のメールが送られてくる毎にホームページの更新に熱が入る。
そのうちに「サイクリングのついでに写真を撮る」が「写真を撮るためにサイクリングに行く」になり
撮るべき写真がないとホームページが更新できないと落ち着かなくなってきた。
本末転倒である。
ホームページの外装も、最初は軽くシンプルで大きく見やすい文字に見やすい色で、と思って作っていたものが
こうしたらもっと綺麗なのではないか、こうすればもっと面白いのではないか、と
自分の趣味に走るようになってきて、どんどん細かく複雑になってきた。
それでも、老齢者達が慣れてホームページの進化についてこれればいいのだが、
悲しいかな、彼らは決してついてはこず、戸惑うばかりだ。

 自分の趣味に走りたい気持ちはあるものの、そもそもの対象者はパソコンに疎い年配の人達であり
それは最初からわかっていたことでもあるので、あまり凝ったものにするのはあまりにも思いやりがなさすぎるというものだ。
そういうわけで、今徐々に簡単で扱いやすく見やすいものに修正しつつある。
ホームページの管理者としては、自分の趣味より見る側を尊重しなければならないと思う。
と、一人で自分に言い聞かせる。






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