サイクリングの魅力

 近頃、ほとんど毎週末サイクリングに出かける。
夫は独身時代からクロスバイクを持っていた。
私はクロスバイクやロードバイクというものには特に興味もなく、全く未知の領域だった。
結婚してから私もクロスバイクを購入した。
恐る恐る乗ってみると、意外と楽しい。
元々体を動かすことが決して嫌いではない私は、すっかりクロスバイクの虜になった。
そういうわけで、ここしばらく毎週末のように夫婦でサイクリングを楽しんでいる。

 私が乗っているのは24段変速のクロスバイクだ。
走るときは大体時速20〜25km程度。
距離は1日100km前後が定番になっている。
土曜日と日曜日で合計200km前後走る計算になる。
走るコースはその日によって違うが、最近は大体同じコースを走るようになってきた。
初めの頃は観光も兼ねて目的地を定めてそこまでの道を調べて走る、という手法をとっていた。
だが、目的地に辿り着くためには交通量の多い車道を走らねばならず、
それは非常に苦痛であるだけでなく命の危険を伴う行為であるということが間もなくわかった。
車が少なく平坦な道、できればサイクリングロードと呼ばれる走りやすい道が望ましいのだが
残念なことに、日本にはまだ自転車専用レーンというものはほとんど整備されていない。
そして、数少ない整備されたサイクリングロードの距離は短く、途中で途切れているものも少なくない。
それでも、我々はサイクリングロードを走ることを選ぶ。
事故の加害者にも被害者にもなりたくないからだ。
私は特に走ることを楽しんでいるので、目的地にはそれほど執着してはいない。
走りやすければそれで十分なのだ。

 サイクリングロードと呼ばれる道は、いわゆる自転車及び歩行者専用道路であり、
でこぼこが少なく自転車で走りやすく整備されているものが多い。
道幅は広いものもあれば狭いものもあるようだ。
初めて走ったサイクリングロードには車停めや自転車停めが数多く設置されていた。
いちいちスピードを落として跨ぐようにして通るか、降りて自転車を押して通るかしなければならず
何故サイクリングロードにこのような自転車に対する障害物が設置されているのか不愉快に思っていた。
しかし、いろいろな道を走るうちに次第にわかってきた。
自転車停めのないサイクリングロードでは、比較的狭い道幅のものであっても車やバイクが通るのだ。
至る所に「自転車歩行者専用道路」と書かれているにも関わらず、車もバイクも我が物顔で走っている。
自転車側は、自転車歩行者専用道路であると認識して安心して走っているため極めて危険だ。
私はまだ初心者なので時速20〜25km程度しか出せないが、本格的にロードバイクに乗っている人の中には
軽く50km程度出して走る人もいるのではないだろうか。
実際に、私はとてつもなく危険な場面を見たことがある。
非常に際どいところで自転車が車を避けて事なきを得ていたが、自転車が車に気づくのがあと1秒遅かったら
自転車歩行者専用道路を走っていた自転車が車にぶつかって命を落としていただろう。
そういうことのないように、サイクリングロードであってもバイクや車を通さないように自転車停めや車停めがあるのだ。
マナーの悪い一部の車やバイクのおかげでこの上なく迷惑を被っている。

 車もバイクもいない平坦な舗装された道路を走るのはものすごく快適だ。
聞こえるのは自分の自転車のタイヤが地面に擦れる音と自分が風を切る音、それに鳥や虫の声くらいだ。
何時間も走っているとまるで自分が風になったかのように気持ちがいい。
それほど猛烈にこぐわけではないので何時間走ってもあまり疲れない。
だが、向かい風と酷暑にはあっという間に体力を吸い取られる。
夏に入ってからは酷暑だけでも避けようと、夜明け前に出発することにしている。
そうすれば、一日で最も暑い時間帯に走らずに済むからだ。
向かい風には対抗しようがないので諦める以外ない。

 さて、ほとんど毎週のように自転車で走っている割に体型的な変化はない。
残念なことだが。
筋肉が付くわけでもなく、体が締まるわけでもなく。
それが本質的な目的だったわけではないので、あまり重視はしていないのだが
やはり、どうせなら、という思いはある。
ほんの2,3ヶ月では何も変わらないのか、それとも運動している以上に食べ過ぎているからなのか
その辺りの検証を今後の課題にしようと思っている。






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