ストレスに弱い顔

 ここしばらく、あごにニキビが絶えない。
ここしばらく、というのは約1年程のことだ。
ニキビのできにくい体質だったのか、俗にいう思春期もほとんどニキビができたのことのない私なのに。
常にあごにニキビが存在する。
数自体はさほど多くなく、せいぜいが2〜3つ。
しかし、久しくあごが平らな状態にお目にかかっていない。
私はニキビが嫌いなので、できる傍から潰していくことが多い。
そうすると、あっという間にあごがニキビの跡だらけになってしまった。
定期的に薬を出してもらうために行っている病院の婦人科で何度か相談してみたが、
お医者さんはまるで世間話のように『はぁ…、そうですか…。。。』と言うだけだった。
私は別段自分の顔を必死になって美しくしようと努力する人種ではないので、放っておいた。
市販の抗生物質入り軟膏を塗っていればそのうち全部消えるだろう、と思っていた。
ほったらかしにして1年余り過ぎてしまった。
ふと気づけばニキビは発生場所を細かく移動しつつ消える気配をまったく見せず、
ついに数日前から一気に大量発生してあちこちで膿み始めた。
さすがにずきずきちりちりと痛むので、病院の皮膚科を訪れた。

 皮膚科のお医者さんはとてもかわいらしい感じの女の人で、
塗り薬を処方してくれた。
ニキビ用の薬は何種類かあるらしい。
どれが合うかわからないので順番に試していこうということらしい。
原因は、と尋ねると、あごにニキビができるのはストレスが溜まってホルモンバランスが崩れている場合が多い
と言われている、と言われた。
またストレスだ。
どうも、この頃何事においてもストレスで片付けられているような気がしてならない。
ストレスからくる症状なのであれば、ストレスフルな環境から抜け出さない限り症状は治まらないわけで、
処方した薬で治らない場合の逃げ道になっているような気がする。

 今回処方してもらった薬は「アクアチム クリーム」というもので、朝晩顔を洗った後に塗りなさいと言われた。
早速その日の晩お風呂に入った後薬を塗って寝た。
次の日の朝起きてみると、ニキビは倍増していて且つ著しく膿で白くなっていた。
何しろ、ニキビで病院にかかるのは生まれて初めてで、何がどうなるのが正しいのかわからない。
しばらく様子をみるために塗り続けた方がいいものか、今の症状を悪化したと受け止めてやめるべきなのか。
とりあえず、痛いので膿んでいるものは膿の先を破って膿を出してやった。
その行為をニキビを潰す、というのだが。
次の日も膿が新たに溜まるばかりでまったくましになる気配がない。
病院へは来週また行くことになっている。
次回病院へ行ったら是非とも別の薬を出してもらおうと思う。

 しかしながら、あご以外の部分は徹底的に何もない。
全ての悪があごを集中的に蝕んでいるかのようにあごだけが汚い。
あごさえ見なければ、到底皮膚に問題を抱えている人のようには見えないのだ。
ニキビの兆しなどまったくないし、特に荒れている様子もなく、疲れている風でもない。
それほど自分の顔をまじまじと眺める習慣はないのできっちり把握しているわけではないが、
少なくともざらざらがたがたなのはあごだけなのだ。
気持ち悪い。
早くこの汚らしいニキビ群とおさらばしたい。






back
back to TOP世渡り下手の物語







SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送