お茶目なアフィリエイト

　自分のホームページを作るずっと前から「アフィリエイト」・「アフィリエイトプログラム」という言葉をよく目にしていた｡
アフィリエイトプログラムという言葉を簡単に説明すると､自分のサイト・メールマガジンに企業等の広告を掲載し、
クリック報酬・成果報酬などで報酬を得るプログラムのことを指すらしい｡
『そんな単純なものじゃねーやぃ』と思われる方がいたら､どうかお許し戴きたい。
とにかく､未熟な私の認識はその程度のものである､ということだ｡

　そのアフィリエイトだが､ひと昔前は掲載広告１クリックにつき１５円〜２０円が主流で､ホームページさえ持っていれば
広告を載せるだけで相当な収入になったと聞いていた｡
無論、その真偽のほどは定かではない。単なる噂だ｡
しかし､さすがに最近はそうはいかないらしい。ホームページが氾濫している現代においては当然のことだが｡
今は、掲載広告をクリックされるだけでは何もならず､その掲載広告を通して商品購入や何かの登録をするなど
何らかのアクションが起きて初めて報酬が発生する､という流れが一般的のようだ｡
クリックされるだけで報酬が発生する場合もあるにはあるが１クリック当たりの相場が低い。
１クリック１円〜５円の世界が主流らしい｡
他にも､自分の紹介により人がメールマガジン等に登録した場合、１件１００円〜５００円程度を相場として
紹介料というものが発生するものが非常に多い｡
ということを､私は自分のホームページを作り始めてから初めて知った。
道理で､近頃のホームページやメールマガジンを見ていると､ポイント還元型にしておいて
やたらと他のメールマガジンや何らかのプログラムサイトに登録するように熱心に勧めるものが多いわけだ｡
「□□のメルマガに無料登録で○ポイント！今がチャンスです！」というような文を目にしたことはないだろうか｡
これは､メールマガジン登録や何かの資料を請求したりすることによって数ポイントずつ還元し､
何百だか何千だか何万ポイントだかを貯めれば､その分を現金なり商品なりと交換することができますよ､
という彼らの運営方法である｡
ポイント還元型のメールマガジンやプログラムサイトを運営しているのは､一応は企業のようだ｡
マージンを取る形態のインターネットビジネスとして､なるほどなぁ､と感心する｡

　それと比較して個人が明らかに営利目的で開いていると思われるサイトに多いのが
「稼げるメルマガ徹底比較！」やら「お勧めのサイト大検証！これであなたもお小遣いゲット！」などというものだ｡
これらは､中には確かに面白い評価コメントがあるものもあるし､正直に批判すべきところを批判しているものもある｡
しかし､大部分が紹介料欲しさに無責任にメールマガジンやサイトを褒め称え､何とか読者を登録させようとしている｡
「オススメ度」を★の数で表している場合など､紹介されているほとんどのメールマガジンやサイトに★が無数に並んでいる｡
それでは比較にも検証にもなりはしないだろう､というコメントにもしばしばお目にかかる｡
しかし､人間の心理として「稼げる」や「お小遣い」や「副収入」などという単語に弱いというのも確かで､
そのようなサイトのアクセス率は高いようだ。
私も興味本位で思わず開いてしまうことがあるが､紹介料目当てとはいえ､
たくさん並んだメールマガジンについて非常に細かく調べてあることが多い。
そして､その長所を見事に並べ立ててあるのだ。
実は､まだ何も知らなかった頃に私もいくつか引っ掛かったことがある｡
別に自分が損をしたわけではないのだが､後でからくりを知って何だか少し悔しかったことを記憶している。(笑)
まぁ､それも一つの技術だろう｡

　そして､最悪なのが､努力のカケラも見当たらない個人のホームページである｡
トップページから､まったく無意味なド派手でバカでかいバナーが至るところにべたべたと貼り付けてあるだけのものだ。
おそらくクリックされることによって報酬が発生する種類の広告なんだろうなぁ､と思いながら敢えて注意深く避けてしまう｡
というよりも､そのようなサイトを開いた瞬間､見てしまったことを後悔する。ムシズが走る。嫌悪感を感じる。不愉快だ｡
別に､ホームページを使って収入を得ることを批判しているわけではない｡
私とて､チャンスがあれば恩恵に与かりたい｡
ただ､ビジネスというわけでもなく､相手に何らかの情報をもメリットをも与えるわけでもなく､
自分のホームページの内容と全く無関係でド派手なバナーを無差別にここあそこにたくさん貼り付けて
人に広告をクリックしてもらって報酬を得ようという､その安直な性根が気に入らないのだ｡
そのサイトに内容があれば､見栄えがよければ､まだ我慢できるのだが、何のサイトかもわからない｡
いやはや､何とも嘆かわしい…。

　さて､そうは言っても、私もアフィリエイトというものが気になる。
しかし､人様の手を借りて自分が収入を得ることをあからさまな目的としてバナーを貼るというのは
性格的に､何だか少し気が引ける。
どうせなら､自分以外の人にも何かいいことが起きてほしい｡
とはいうものの､私は面倒くさがり屋だ｡
世の人々のように紹介料を得るためにメールマガジンやサイトを細かく研究して発表する気にもならない｡
大体、そういうものは既にゴマンとあるではないか｡
今更私が参入する余地などないだろう｡
そもそも､私のホームページなど誰が見るだろうか｡現段階ではアクセス数は０に近い。
まずは誰かに私のホームページを見てもらうところから始めなければならない｡
ホームページを作ったばかりでアフィリエイトなんて図々しい。
だが､検索エンジンに登録を申請しても拾ってもらえるかどうかも定かではない｡
相互リンクという手もあるが､私と相互リンクを貼りたがる人なんているかしら｡
心の中でそうぶつぶつ呟きながら何となくネットを浮遊していると､目を引くサイトを発見した。

　それは「テキチェン」という｡
企業の広告及び他のテキチェン登録者のサイトをいくつか自分のサイト上でテキストで表示する｡
文字なので､バナーのように存在を誇示して「クリックしてくれ〜！」と叫んでいるかのような図々しさがない｡
そして､自分のサイトで人のサイトが表示された回数分だけ､自分のサイトが人のサイトで表示されるのである｡
人のサイトで自分のサイトが表示されるということは､相互リンクのようなもので
自分のサイトのアクセス率がアップする可能性がある､ということだ｡
尚、自分のサイト上で企業の広告をクリックしてもらえれば１クリックにつき１円の報酬が発生するそうなのだ｡
これはたいした収入にはならないだろう｡
しかし､相互リンクによってアクセス率が上がる可能性があるということはありがたい｡
それに､たいしたことはなくてもアフィリエイトプログラムに参加しているという自己満足感が得られるではないか｡
なんと､お茶目なアフィリエイトプログラムなのだろう｡
そう思った私は早速登録して､自分のサイトの至るところに表示させてみた｡
それだけで何となく楽しい。(笑)
それとも､もしかして「テキチェン」がお茶目だと思うのは私だけだろうか…｡
もしかして､私は単純なのだろうか…。(-_-;)

　と言いながら、ついついこのページにも表示させてしまった。

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